沖縄にホレた、チョイ悪おやじのコラム
離島にてシーサー作りに没頭す。
〜久米島 やちむん 土炎房〜
今回は久米島からのレポートである。久米島は、沖縄本島から飛行機で行ける一番近い離島だ。もちろんフェリーも就航しているので、ゆっくりとした船旅も情緒がある。沖縄本島から近いと言えば、ケラマ諸島や伊江島もあるが、どちらも近すぎて「離島」というのは個人的には抵抗がある。その点、久米島は「離島」というのにふさわしく、独立した感じのする島である。
また久米島は、綺麗なビーチの他にも名所や景勝地などたくさんあり、小さいながらも博物館や資料館も数多くある島である。前置きが長くなってしまったが、久米島に来た思い出になる物がないかと探していると、やちむん(焼き物の意味)の工房で「シーサー教室を御希望の方は即対応できますので御気軽にお申し出下さい」という張り紙を見つけた。
話を聞いてみると、個人客でも対応でき、握りこぶしより少しおおきめ(12から13cm位)のシーサーが作れるという。時間も約1時間ほどで、作ったシーサーは窯で焼いてから郵送してくれるとのこと。できれば事前予約が欲しいけれど、その場での飛び入りも大歓迎というので、旅の記念に作ってみることにした。
まず、台座になる円形の土台の裏に自分の名前を彫る。焼いた時に他の人と間違えないようにだろうが、私は自分のシーサーを作るのだという実感が湧いた。材料は久米島で取られた土の粘土だというが、粘土遊びなど子供の頃に学校の授業で作ったのが最後だなと懐かしく思い出す。
ここから、胴体になる部分、口になる部分、足になる部分などのパーツをつけていき、一通りのパーツが作成された後に、全体のバランスを微調整する。ここまでは教室に加わった全員のシーサーはそれほど大差ないが、これからが本番。竹串やヘラ、マーカーのキャップなどを使い、自分の個性をつけていく。ギョロ目にする人、キバを上の歯につける人や下から生やす人、ウインクしたかわいいシーサーにする人などなど。皆な童心に帰って思い思いのシーサーが出来上がっていく。
作り上げたシーサーは、焼くと少し小さくなるそう。これから窯に入れて約1ヵ月後に手元に届くという。値段もリーズナブルだし、特別の人へのお土産にもいいかも。作った後は出来上がりを想像しながら、シークヮーサーのジュースでひとやすみ。
お店で売っているシーサーも、沖縄のおみやげとしてはいいが、自分の作ったシーサーは心がこもっているので、嬉しさも増すのでは。制作中に迷ったら、工房の宇江城さんがいろいろアドバイスをしてくれるので、全くの素人でも安心してシーサー作りが楽しめる。
それほど時間もかからないので、久米島の観光やマリンスポーツの合間に、一度体験してみてはいかがでしょう。
DATA
久米島 やちむん 土炎房
沖縄県島尻郡久米島町字山城790-7
TEL/FAX:098-985-7457
【営業時間】
定休日:不定休、営業時間:9:00〜夜
(手作りシーサー教室が終わるまで)
【料金】
シーサー教室 制作代3,000円(材料費含む)
ただし、送料は別途かかります。(2kg1,000円位)
Profile
河原 千春
泡盛大好き。海が大好き。
旅行に行かないと弱ってしまう、回遊魚体質。
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