沖縄にホレた、チョイ悪おやじのコラム
離島でゆったり一人旅
〜最南端の波照間島 民宿で語ろう〜
沖縄は本島への観光客が圧倒的に多い。島と言っても伊江島や、高速船などで日帰りができる座間味諸島、観光ツアーでも人気のある石垣島や宮古島に行かれた経験のある人は多いと思う。今回はその石垣島が属する八重山諸島の中、日本で人の住む島としては最南端の波照間島での話をしよう。
波照間島へは、石垣島から高速船が出ている。約1時間の船旅となるが、少し位の波はものともせずに、ガンガン飛ばしていく。私は乗り物が好きで船酔いもしないのだが、石垣島から出る離島路線の船はかなりスピードを出す船だと思う。その他、航空機も9人乗りの飛行機が石垣島から飛んでいるが、毎日から週に数便に減便し、廃止になるという噂もある。25分のフライトだが、眼下の珊瑚礁はとても綺麗で遊覧飛行としても最高である。
展望台
ニシハマ
日本最南端の碑
波照間島は、一応見所はいくつかあるのだが、基本的にはほとんど何もない島と言っていい島である。その何もないところが気に入って、私は何度も行くのだが、民宿で知り合った人達も、同じように考えている人が多々いるのも事実である。
では何のために行くのか、それは都会の喧騒を忘れる為もあるのだが、私の泊まるいくつかの民宿では、夕食時に宿泊客が一堂に会し、いろいろな話ができるからである。波照間島の民宿は、一種独特の雰囲気があり、そこに集う人々は、昼間はのんびり過ごし、夜は夕食から宴会に発展する習慣があるようである。少なくても私の宿泊した民宿は皆そうであった。
普通、民宿では夕食をそれぞれ済ますと部屋へ引き上げるが、この島では老若男女にかかわらず、酒を酌み交わして宴会に発展する楽しみがあるのである。この雰囲気が大好きで、毎月のように来るお客さん、毎年、数週間滞在している人、若い女性の一人旅などさまざまである。
波照間島の民宿
宴会の様子
民宿の食事
また、いろいろと面白い話も聞けるのも楽しみの一つで、私の聞いた話で面白かったものを一つお聞かせしよう。この島には泡盛の酒造所が1ヶ所だけあり、「泡波」という泡盛を作っている。ほとんど島内消費されてしまうので、幻の泡盛とも言われている酒だ。たまに那覇の泡盛専門店などに入荷される事があるが、1升瓶で3万円ほどで売られている。もちろん、波照間島の島内で買えば、四合瓶で数百円の原価である。この泡盛に、これまた沖縄で売られている「スッパイマン」という味付乾燥梅を入れて寝かせておくのである。飲ませてもらったが、これがなかなか飲みやすく、何とも言えない味がする。原価はほとんどかかっていないのだが、贅沢とは何か、考えさせられてしまった時でもあった。
波照間島は照明も少なく、民宿から少し離れて、サトウキビ畑の側道に入ると星が素晴らしく良く見える。宴会の合間に抜け出した数人が帰ってきてその素晴らしさを語ったので、私も周りの人達を誘ってサトウキビ畑に入ってみた。懐中電灯を持って行ったが、消すと本当に隣の人も見えない暗闇で、空を見上げると、こんなにも星ってあったのかと思う位の素晴らしい星空で、天の川もはっきりと見え、時々流れ星が流れる。思わず息を飲む素晴らしさだ。また、波照間島は日本の最南端に位置するので南十字星が見られることでも有名な島である。夕食は18時頃から始まるので、宴会は一旦23時頃でお開きとなり、良く見える時間帯の深夜にまた皆で集まって見に行った連中もいたようだ。
泡波
泡波とスッパイマン
波照間島の魅力はこの他にも沢山あり、美しいビーチや、他の島と違ったのんびり癒しのダイビング、1年で1日、島をあげてのお祭りの「ムシャーマ」などまだまだ紹介したいことがあるが、そのお話はまたの機会にするとしよう。
波照間島の詳細についてはこちらをクリック→http://www.docoe.jp/gaiyou/hateruma/
波照間島の海
波照間島の海
波照間島の海
Profile
河原 千春
泡盛大好き。海が大好き。
旅行に行かないと弱ってしまう、回遊魚体質。
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