青い海で遊ぼう!
No.004 カヌーで楽しむサガリバナ
皆さんはサガリバナという花をご存知でしょうか。沖縄通の方でも耳にするのは初めてという方もおいでかと思います。
サガリバナ(下がり花)とは正式名称をBarringtonia racemosa(バリントニア・ラセモサ)と言い、地元では舞香花(モーカバナ)とも呼ばれています。その美しい花は水辺を好む樹木に咲き、甘い香りを撒き散らします。花の色は白・淡紅色・濃いピンクの3種類。木の高さは約10mにもなり、20cm〜60cmの花の房がいくつも垂れ下がり、幻想的な美しさをかもし出します。花が咲くのは夏の夜で、咲いている途中に見つけると、柄の方から先端へと、次々に咲いていくのがわかります。
ここ数年で有名になってきたのは西表島のサガリバナ。今回は、夜が明ける前にカヌーで見に行く「サガリバナツアー」のご紹介をいたしましょう。
集合時間は午前4時。最初は地上でカヌーのこぎ方から習います。出発するのは、西表島西部にある白浜の近く、まずは海に出てカヌーに慣れ、そのままマングローブの生い茂る川に向かいます。カヌーは1人乗り用と2人乗りのものがあり、自信のない方は、インストラクターを兼ねるガイドさんと共に乗ることもできますので安心です。
沖縄といえども日本に時差はないので、朝5時頃はまだまだ真っ暗。マングローブの間をカヌーで進むと少しづつ夜が明けてきます。更に上流に進むと、うっすらとジャスミンのような香りがしてきて、水面に落ちて漂う花びらが所々に見えてきます。さらに上流に向かうと、花の香りが強くなり、水面を流れてくる花も増えてきて、まるで花風呂に入っているような気分になります。
サガリバナ
夜が明けきる前の薄明かりの中、頭上から降ってくる花の様子は、とても幻想的。夏の夜に花を咲かせるサガリバナは、夜が明けるとともに全て花を落とすのだそうです。夜明けの薄明かりの中を、川面に落ちる花の様子を想像してみてください。一度この「サガリハナツアー」を経験すると、来年もまた見たくなることでしょう。
Profile
河原 千春
泡盛大好き。海が大好き。
旅行に行かないと弱ってしまう、回遊魚体質。
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