今年で37回目を迎える「那覇まつり」のメインイベント・那覇大綱挽。
1600年代にお祝い綱として幾度も開催され1935年を最後に途絶えましたが、祖国復帰の前年1971年に那覇市制50周年記念事業として再び復活しました。
現在は、沖縄を南北に走る大動脈・国道58号線の久茂地交差点を中心に行われ、大綱を東西に分かれて「ハーイヤッ、ハーイヤッ!」の掛け声で挽きあう、迫力満点・ギネス認定の世界最大の大綱挽です。また、大綱挽が始まる前には、国際通りで旗頭行列が行われます。旗頭とは、那覇の各地域の「村のシンボル、まもり神」として古くから地域の細工師によって、村々の繁栄を込めて考案制作され、伝統のある那覇大綱挽を応援する村の旗印です。
※下記のプログラムは、2008年に開催されたときのものです。
[11:30] 集合(東:壺屋小学校 西:牧志公園)
[11:45] 出発式
[12:00] 国際通りにて行列出発(先陣:東 後陣:西)
※先陣は毎年交代
[14:30] 旗頭行列終了(15:00まで待機・休憩)
[15:00] 交通規制開始
那覇大綱挽会場へ旗入れ開始
[15:20] 美ら旗我栄(毎年交代)
[15:40] 空手我栄
[15:50] 太鼓演舞
[16:00] 綱寄せ かぬちつぎ 綱方我栄
[16:20] 鉦子打ち込み・大綱挽開始
(勝負制限時間30分間)
[16:50] かちゃーしー 打ち上げ乾杯
[17:00] 交通規制解除・那覇大綱退場
[19:00] 国道58号交通規制全面解除
世各村の旗頭を中心に、東西に分かれて国際通りで旗頭行列を行います。行列には旗頭のほかに、子供たちの印旗、太鼓、鉦子、ふら(ほら貝)が独特の演奏をし、青年たちは「サーサーサーサッ!」と威勢よく掛け声を掛け合いながら旗頭を持ちながら国際通りを練り歩きます。
この旗頭を躍らせる旗持ちは、ちゅらばた(美ら旗、旗頭を見事に躍動させること)を競い、それを那覇男子一生も誉れとしています。その旗を一人で持ち上げるのはかなり重たくバランスをとるのが難しいのですが、各村のシンボルなので絶対に倒してはいけないという責任感とプライドをかけて練り歩く男達の見せ場でもあります。
世界最大の「那覇大綱挽」は、ギネス認定の大綱を挽く事が体験できる参加型イベント。県内外や海外からこの大イベントに参加するために、大綱の周りに那覇市民30万人に匹敵するほどの大観衆が集結します。
「てぃーんな」と呼ばれる化粧綱から出ている256本の手綱を東西で挽き合い、会場となっている交差点の中心地点から東西どちらかの方向へ5m動いた時や、30分以内の制限時間で大綱が動いた方向へ勝負が決着します。大綱は重量が40トンもあり、大観衆が一体となって大綱を挽き合うイベントの醍醐味は、沖縄のイベントでも指折り数える大迫力です。
1995年9月に「米藁で製作された世界一の綱」としてギネス認定登録され、全長200m、総重量43トン、綱直径1.58m、手綱数300本、挽き手15,000人以上、参加人員280,000人と認定登録されています。数字もそうですが、現場で実際に見て体験してみると、その世界一の大綱だと思えるはず。