「とぅばらーま」とは八重山を代表する民謡のひとつで、その旋律は八重山諸島を初め、沖縄を中心に広く愛唱されている無形の文化遺産です。この民謡の特徴は全く同じ旋律に、思い思いの詩を付けて歌い上げ、また、それに対して相手から応答の歌を唱和する形式だということです。最近では、沖縄本島の糸満市等でも「とぅばらーま大会」が行われるようになりましたが、石垣島の「とぅばらーま大会」は戦後間もない昭和22年から施行されています。当時は地元新聞社により開催されていましたが、年々規模も大きくなり、昭和52年から石垣市の主催事業となり、昭和53年からは歌唱の部に加え、作詞の部も設けられました。
昨年度は3,000人規模に膨れ上がったこの大会、平成19年度は場所を「真栄里公園」に移し、旧暦の8月13日の夜(平成19年は9月23日)に十三夜の月明かりの下、大々的に開催されました。「とぅばらーま」の語源に関しては、専門家の間でも意見が分かれているようですが、大意としては、「愛する貴方」や「愛しい人に会う」という意味があるということです。
18時45分に司会の川平孝子さんより開会の挨拶がなされました。
その後出場者全員がステージに集合し、紹介された後、19時頃から歌唱の部が開催され、順次素晴らしい歌の披露となりました。観客は3,000人に膨れ上がり、大盛況の開幕となりました。
平成19年度のとぅばらーまは、石垣市はもとより、日本全国から選抜された23人の出場者が、それぞれの歌詞で十三夜の月の下で歌い上げました。
また、昨年度のとぅばらーま大会で、海外から出場された「モハメッド・ブリ」さんが、とぅばらーま親善大使に選ばれ表彰されました。
ブリさんのとぅばらーまは、大会最後の優秀賞・最優秀賞が発表される前に披露されました。
作詞の部 入賞作品は以下の通りです。
最優秀賞・・・上原 順子さん
寒風(ぴらふ)ぬ闇夜(やみゆ)や
一人息子(たまふぁ)ぬ姿思(くとぅうむ)い
深海(とぅー)ぬ底(すくぅ)までぃ
母手(ばぁーてぃ)ゆう伸(ぬ)ばさるばー
優秀賞・・・西原 洋子さん 岡山 稔さん
佳作・・・宮良 まさみさん
歌唱の部 表彰結果は以下の通りです。
最優秀賞・・・東金嶺 等さん
優秀賞・・・比嘉 真優子さん
優秀賞・・・黒島 進さん
激励賞・・・黒島 真希さん