「敵の物量作戦に対抗するには堅固な陣地壕しかない」という指令によって地下に掘られた海軍司令部壕。カマボコ型に掘りぬいた横穴をコンクリートと杭木で固め、約4,000名の兵士が過酷な状況の中で死んでいった悲しさがヒシヒシと感じられ、壮絶な最後を遂げた壕内は当時のままの状態で見ることができます。
大田司令官の自筆のメモ・名刺・壕内で使用したグラスや、旧海軍壕・沖縄戦の軌跡や遺品を展示しており、ビデオ紹介やパネル展示などでも沖縄地上戦を詳しく知る事ができます。このビジターセンターは、壕の地上にあり無料にて見学できます。
いよいよ地下壕へ。105段、30mほどの階段を下ると、地下壕の通路が立て横に張りめぐらされています。当時は土木機械が全くなく、地下壕を掘るにはツルハシとスコップの人力作業だけで壕を建設したそうです。
作戦を練る重要な部屋。コンクリート漆喰で固めた当時のままです。
幕僚室は、幕僚が手榴弾で自決した時の破片の跡が当時のままくっきりと残っており、生々しい壮絶さが感じられます。
電文やモール信号などを打って部隊同士の連絡を取っていた部屋です。
ここが医療室であったかは不明ですが、生存者の話でここを中心に負傷兵がいたという事から医療室だと思われます。
沖縄地上戦が終結に近い昭和20年6月には、この下士官兵員室で部屋を埋め尽くすほどのの兵士が入り立ったままで寝ていたそうです。
司令官室の壁面には、大田司令官の愛唱歌が残されており、ここで大田司令官ほか6名が自決しました。
名称
旧海軍指令部壕
所在地
沖縄県豊見城市豊見城236番地
TEL
098-850-4055
交通
那覇空港から車で約20分
駐車場
あり(無料)
開館時間
08:30〜17:30(7月〜9月) 08:30〜17:00(10月〜6月)
入館料
【大人】 420円 【小人】 210円